【Story of Builders】サムソン・ダウダ【第6回】

選手紹介

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皆さんこんにちは。

第6回のStory of Buildersはサムソン・ダウダ選手(Samson Dauda)です。

細いウエスト美しいポージングが強みのサムソンはオールドスクールの選手たちを彷彿とさせます。

サムソンの人生は今まで紹介してきた選手と比較すると少し刺激が足りないかもしれません。

しかし、刺激こそ少ないものの、真面目にボディビルと向き合い、成長してきた彼の人生は美しいです。

 

目次

基本プロフィール

身長:約180cm(5.11ft)

体重:約127kg(大会時)

国籍:ナイジェリア

生年月日:1992年3月11日

 

 

生まれ~トレーニング開始まで

 

 

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サムソン坊やは1986年3月にナイジェリアで誕生しました。(詳しい情報を得られませんでした)

子供時代はナイジェリアで過ごし、豊かな自然に囲まれながらすくすくと成長します。

その後、10代になる頃にイギリスに移住することになりました。

元々スポーツが大好きだったサムソンは学生時代にサッカーバスケットボールラグビーなどに夢中になっていました。

その中でもラグビーのスポーツ歴は長く、ボディビルに傾倒するまでは地元のラグビーチームに所属していました。

 

 

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チームスポーツ特有の、チームメイトと競い合い、高め合う雰囲気が好きで、小さい頃の将来の夢は「スポーツ選手」でした。

しかし、彼は最初から体格が恵まれていたわけではなく、昔は今の彼からは想像できないほどかなり細身でした。

 

 

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こちらが筋トレを始める前の14年前のサムソンです。体重は記載されている通り71kgで、彼の身長を考慮すると、かなり細身なのが分かります。

現在サムソンはオフシーズン中の体重が約146kgなので、14年前の2倍以上の体重になっていることになります。

恐るべき努力、才能ですね、、、。

 

細身だったサムソンは、スポーツのために体を鍛えることにしました。

当時は病院でホスピタルポーター(患者や医療器具などを移動させる仕事)として勤めており、普通のサラリーマンとして働いていました。

2009年のある日、同じ職場の看護師に

「体を鍛えたい」

という話をしたところ、

「私の旦那がジムのオーナーをやっているから、今度ジムに来てみる?」

という誘いを受けます。実はその女性はクリス・ジョーンズという地元で有名なジムのオーナーの奥様だったのです。

 

その時こそが彼の人生のターニングポイントでした。

 

そこまで乗り気ではなかったものの、とりあえず行ってみることにしました。

ハードコアなジムの扉を恐る恐る開けてみると、屈強な男たちが必死にトレーニングをする姿が目に入りました。

反射的に「来る場所を間違えた、、、」と落胆しましたが、体を鍛えたいという目的のために、オーナーのクリスに相談し、色々とアドバイスをもらいました。

クリスのアドバイスはとてもシンプルなものでした。

「もっとたくさん食べて、こんな感じのトレーニングをやればいい」

単純なアドバイスにサムソンは驚きつつも、彼の言葉を信じて、アドバイス通りのトレーニングと食事を継続しました。

数ヶ月後、クリスのもとへ行き、その成果を披露すると、サムソンの非凡な才能にクリスは驚愕します。

数ヶ月とは思えないほどの大きな変化だったのです。

それからはジムでトレーニングすることが習慣になり、熱中していましたが、それはあくまでもラグビーのためでした。

 

 

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クリス・ジョーンズ氏とのツーショット

運命の出会い

ジムに数週間通い続けていたサムソンに運命の出会いがありました。

ジムに通うにつれ、少しずつ会員やトレーナーと打ち解けてきましたが、もともとシャイ人見知りな性格のサムソンはあまり口を開かず、一人で黙々とトレーニングに打ち込んでいました。

そんな彼に一人のパーソナルトレーナーが告げ口をします。

「あの子がお前のこと気になるって言ってたぞ!」

サムソンの目にはスクワットを一人でやり込んでいる女の子の姿が映りました。

ジムでは何度も会っていて、存在は認知していましたが、サムソンは寡黙な性格だったため、話しかけることを躊躇していました。

しかし、今まで女の子の方から話しかけるような素振りは一切なかったため、サムソンはトレーナーの言葉を信じて、彼女のスクワットのセット中に話しかけました。

サムソン「やあ。」

女の子「こんにちは。」

サムソン「トレーニング中にごめんね。」

女の子「いえいえ。まさかあなたの方から話しかけてくれるなんて思ってなかったわ。」

サムソン「?」

女の子「だってあなた誰とも話してないし、全然笑わないからもっと攻撃的な人だと思ってたわ。もしかしたら、最近牢獄から出てきたのかな、って思ってた笑」

サムソン「、、、。」

これが最初の会話でした。

この女の子こそ、のちに彼の最愛のパートナーになるマリーナさんでした。

2人は共通して頑固で、シャイな性格でしたが、少しずつ時間をかけて理解を深めていきました。

現在の彼の肉体は彼女なくして成し得なかったものであり、彼にとっては必要不可欠な存在であることは間違いありません。

 

 

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マリーナさんとのツーショット

 

ボディビルダーになるまで

2009年から本格的に筋トレを始め、2014年には筋トレ6年目に到達し、彼の身体は目まぐるしい成長を見せていました。

ある日、ラグビーの更衣室で着替えていると、周りのチームメイトたちから

「めっちゃいい体してるやん!絶対ボディビルの大会に出たほうがいいって!」

と言われます。しかし、ボディビルの知識もなく、シャイだったサムソンは

「いやいや、俺の性格的に絶対ないわ笑」

と軽くあしらっていました。しかし、同日いつものようにメルさんとジムでトレーニングしていると彼女から

「最近、めっちゃいい体してるから、大会出てみたら?」

とチームメイトと全く同じことを言われます。


引用元:https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10160319274008706&set=pb.626818705.-2207520000..&type=3

最初は現実味がなく、大会に出るなんて考えてもみませんでしたが、周りに背中を押され、大会に出ることにしました。

その事をオーナーのクリスに伝えると、

「大会に出るためにはポージング練習や、減量などに数か月間準備が必要だ。」

と言われました。内心面倒くさいなあと思いつつも、一度決めたことはやり遂げないと気が済まない性格のサムソンはそこからボディビルについて調べ始めました。

そして辿り着いたのが2013年のオリンピアでした。

数々の選手に魅了され、一気にボディビルの虜になりました。

特に、当時の圧倒的王者だったフィル・ヒースと、フィルのライバルであるカイ・グリーンにはかなり感銘を受けたようです。

「こんな選手になりたい!」

サムソンの意思は固くなり、どんどんボディビルにのめり込んでいきました。

 

しかし、当時はコーチを雇うほどの金銭的余裕はなかったため、彼はマリーナさんと共に独学でボディビルについて研究を始めました。

幸いマリーナさんは栄養学についての知識が豊富で、食事面は彼女に委ねることができました。

一方のサムソンは、トレーニング方法や、ポージングの練習などを本を読んだり、大会の動画を観て勉強していました。

マリーナさんは本を読むのが趣味だったため、新たな知識を本から取り入れてくれ、その知識をサムソンもすぐに実践していました。

 

こうして共に試行錯誤しながらついに大会本番を迎えます。

大会ではノービス(新人)クラスにエントリーしていましたが、初めての大会ということで彼はとてつもなく緊張していました。

何度も言いますが、サムソンはシャイな性格のため、今までビーチやプールですら人前で脱ぐのを恥ずかしがっていた人物です。

そんな彼がいきなりステージ上でほぼ全裸でポージングを取るのですから、その時の心境は容易に想像できます。

どうしても踏ん切りがつかない彼はギリギリまで服を脱ごうとしません。

自分の出番が迫ってきても全く脱ぐ気配がなく、とうとう大会スタッフから

「早く脱いで!!もう出番だから!」

と急かされ、ようやく脱いでステージに立ちました。

そのときの映像がこちらです。

ステージ上に立つサムソンの姿は堂々たるもので、緊張している様子が全く感じられませんが、実は緊張で体の震えが止まらなかったそうです。

しかし、途中から盛り上がる観衆を見て、少しずつ自信がついてくるのを実感してきました。

当時の彼が出せる全力を出し切った結果、見事にノービスクラスで優勝し、素晴らしいデビューを飾りました。

 

やり切った達成感で満たされているサムソンに、大会のプロモーターが歩み寄ってきました。

「ノービスしかエントリーしてなかったけど、夜にあるヘビーウェイトのクラスにも出てみたら?」

彼が出場していたノービス部門は午前中に終了し、夜に上級者が出場する体重別のクラスが行われる予定でした。

サムソンは悩みます。

しかし、せっかくなら自分の実力がどれ程のものか挑戦したくなり、急遽ヘビーウェイト部門にエントリーすることを決心しました。

一度ステージに立ち、優勝したことで、彼は自信がつき

「恥ずかしい」

という気持ちはすでに消え失せていました。

自信に満ちたポージングとステージングで、なんと彼はヘビーウェイト部門でも優勝することができたのです。

これ以上ないスタートで彼のボディビル人生は始まりました。

 

 

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その後も大会前と同じように彼女と共に本を読んだり、インターネットで調べたりして知識を増やしていきました。

全ては「いつかプロになってオリンピアに出場する(させる)」ためでした。

そうして二人は試行錯誤を重ねては、大会に出て、結果を分析して、また挑戦して、というルーティンを約3年間繰り返すことになります。

 

そして迎えた2017年のUKBFF主催のブリティッシュ・チャンピオンシップス。

イギリス中の猛者が集まり、プロカード1枚をめぐって競い合うイギリスで最も盛り上がるアマチュア大会の一つです。

この大会以前にもオリンピア・アマチュアアーノルドクラシック・アマチュアなどのハイレベルな大会に出場し、経験を積んできました。

2014年には以前紹介したネイサン・デ・アーシャが優勝しています。

そういった一流のプロを生み出す登竜門のような大会がブリティッシュ・チャンピオンシップスです。

サムソンはコンディションをばっちり整え、大会に全身全霊をかけて臨みましたが、階級で2位に終わり、プロカードを獲得できませんでした。

サムソンと同じ100kg超級で優勝したのは、現在もプロとして活躍しているジェームス・ホリングスヘッドでした。

結局彼はオーバーオールでも優勝し、今大会はジェームスがプロカードを獲得しました。

 

しかし、不完全燃焼で終わってしまったサムソンは諦めませんでした。

ブリティッシュ・チャンピオンシップスの1週間後にイタリアのローマで行われたダイアモンド・カップに出場することを決意します。

急いでホテルや飛行機のチケットを手配して、大会に備えました。

気持ちを切らすことなく大会に臨んだ結果、彼は階級優勝オーバーオール優勝を果たし、遂にプロカードを手にしました。

 

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その翌年、さっそくプラハプロに出場しますが、ローリー・ウィンクラーネイサン・デ・アーシャなどに続き、5位で大会を終えます。

彼は大会のバックステージでローリーの身体を初めて生で見て、圧倒的な差を感じ、自分がどれくらい努力が必要なのか明確に分かったそうです。

その後も今まで通りコーチを付けずに、マリーナさんと二人で試行錯誤しながら大会に臨みますが、なかなか思うような結果が得られません。

2018 ジョージ・ファラークラシック 9位
2018 ルーマニアプロ        11位
2019 ブリティッシュ・グランプリ  2位
2019 シカゴプロ          7位
2019 バンクーバープロ       8位
2019 ポルトガルプロ        5位

こちらがプラハプロ後の2年間の彼の大会キャリアですが、惜しいところまではいくものの、なかなか優勝に手が届きませんでした。

そんな彼に大きな転機が訪れます。

 

サムソン、挫折から開花

2020年プロとしてある程度のキャリアが積みあがってきたこともあり、この年で必ずオリンピアを決めると決意しました。

しかし、皆さんもご存じのウイルスが世界中で大流行してしまい、彼が出ようとしていた大会がことごとく中止になります。

大会の準備をしては、直前で中止になり、また別の大会の準備をしては中止になり、、、という状況が続いていました。

そんな状況の中で開催予定を発表したのがタンパプロでした。

彼はタンパプロへ向け、数か月間かけて、着々と準備を進めていました。

フライトするために必要な書類や、許可証も準備して、ヒースロー空港に向かい、あとは搭乗するだけでした。

しかし、搭乗ゲートの前にいたアメリカ合衆国国土安全保障省の職員に止められ、

「あなたは搭乗できません」

と断られました。

それに対してサムソンは

「遊びでアメリカに行くんじゃない!これは仕事だ!何か月間も大会のために必死に取り組んできた俺の集大成を見せたいんだ!」

と必死に説得を試みますが、結局搭乗の許可は下りず、大会出場を断念しなければなりませんでした。

今まで積み上げてきた努力が徒労に終わり、悲しみと怒りに包まれながら、彼は帰路につきました。

頭が真っ白になり、何もかもが嫌になりました。

しかし、マリーナさんや周りのサポートしてくれている人たちに励まされ、また大会の出場を目指すことにしました。

 

カレンダーを見ると直近で韓国のモンスタージムプロが開催されることになっていたため、次の照準をそこに合わせました。

タンパプロの二の舞を踏まないためにも、事前に調べたところ、「ホテルで2週間の隔離」が条件であることが判明しました。

この時のサムソンは「隔離と言っても、ホテルの中のジムを利用したり、食事を部屋の前に置いてくれたりするんだろう」と楽観的に考えていたため、すぐにエントリーを決意します。

しかし、いざ大会事務局韓国大使館に問い合わせてみると、

「2週間の隔離中は部屋の外出禁止はもちろんのこと、部屋の前に食事を置くことも許されない」

と告げられ、啞然としました。

しかし、彼は一度やると決めたら絶対にやり遂げる男です。

チャンスがあれば、死に物狂いで掴みに行きます。

サムソンは前回ダメだった飛行機への搭乗もスムーズにいき、予定通りホテルに到着しました。

しかし、ダンベルなどの器具は持ち込めなかったため、トレーニングチューブを使い、2週間ホテルの部屋の中で黙々とトレーニングを続行していました。

 

 

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こちらがその時の様子です。

どんなに不遇な環境でも絶対に諦めない彼の姿は多くの人たちに感動を与えました。

 

しかし、必死でトレーニングを続ける彼に最悪なニュースが飛び込んできます。

韓国政府が規制を強めると発表し、モンスタージムが一旦中止になってしまったのです。

せっかく舞い込んできたチャンスなのに、結局同じことの繰り返しになってしまうのか、と大きく肩を落としました。

そんな落胆する彼に、大会のプロモーターからこんな連絡がありました。

「2週間以内に政府が規制を緩めれば、大会は開催できる」

中止になる可能性が高くても、彼はわずかな希望を信じて、ホテルでの滞在を延期を決行しました。

 

しかし、不幸は重なります。

当時工事現場で正社員として働いていたサムソンは、韓国へのフライトのことを会社に黙っていました。どういった経緯か、それが会社にばれてしまい、

「今すぐ帰って来い」

と電話が来てしまいました。

悔しい思いもありましたが、彼は荷物をまとめ、モンスタージムの出場を断念することにしました。

 

そして翌日、HOSSTILEというサプリメント会社のインタビューを受け、ホテルを後にしようとしていました。

が、

神様は彼のことを見放していませんでした。

インタビューの最中にHOSSTILE側が彼の韓国での苦労を知り、

「ぜひ私たちをスポンサーにしてください」

と申し出てくれたのです。

彼は喜んで承諾し、その時点からHOSSTILEが正式にスポンサーについてくれることが決定しました。

よって、彼はHOSSITLEに今後の活動のサポートをしてもらえるため、工事現場の仕事に行く理由がなくなり、モンスタージムへの出場が再び可能になったのです!

結局大会は惜しくも2位で終わりましたが、諦めなかった結果、大きな大きな味方が彼の後ろに付いてくれることになりました。

 

モンスタージムプロ以後

 

 

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大会の後に知人を通じて、彼はジョン・メードウズという有名なコーチを紹介されました。

初めてのコーチで不安でしたが、話してみるととても気が合い、相性がいいと思ったため、コーチについてもらうことになりました。

ジョンコーチはサムソンの美しい身体を見て、

「今年俺がオリンピアに連れて行ってあげられるよ」

と言ってくれました。

サムソンはジョンコーチの力強い言葉を信じて、2021年に開催されるアーノルドクラシックUKを最大の目標にしてオフシーズンをジョンの指示通りに過ごしました。

モンスタージムの以後にも、ヨーロッパプロブリティッシュ・グランプリなどにも出場し、プロとしての経験を積み上げていきました。

そして残るは目標にしていたアーノルドクラシックUKだけになりました。

しかし、大舞台に向けギアを上げようとしていた矢先、大会の6週間前にジョンコーチは亡くなってしまったのです。

せっかく前に進み始めたと思ったのに、、、。

またしても同じように挫折を味わってしまい、心が折れかかりました。

しかし、ジョンのためにできることは何か考え、辛い状況の中でも彼はまた歩み始めました。

 

そして迎えた大会当日。

彼は大観衆を前に、ジョンへの追悼の意味を込めた素晴らしいフリーポーズを見せました。

 

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ベストを尽くし、大会に臨んだものの、彼の最大のライバルであるネイサン・デ・アーシャに惜しくも敗れ、またも2位で大会を終えました。

信じていたコーチを失い、大会にも敗れ、路頭に迷うサムソン。

そんな彼に声をかけてくれたのがミロシュコーチでした。

ミロシュコーチの話は、生前のジョンコーチから聞いており、素晴らしいコーチだとよく話してくれていました。

ジョンコーチのトレーニングのノウハウは、ミロシュコーチもある程度把握していたため、サムソンは新たにミロシュコーチに指導をお願いすることにします。

ミロシュコーチは楽観的で常にサムソンにポジティブな言葉をかけてくれました。

コーチの言葉を信じ、真摯にトレーニングに取り組み、ヤマモトカップエジプトプロでは両大会3位という良好な結果を残します。

続けて、その勢いのまま2017年初めて出場したプラハプロに4年ぶりにエントリーしました。

 

そしてその時がついに来ます。

 

出場リストには、リーガン・グライムスや、ネイサン・ディ・アーシャ、そして、4年前に同大会で優勝したローリー・ウィンクラーなど名だたる選手が記載されていました。

メンツにビビっているサムソンに対し、ミロシュコーチは

このメンツだったらお前なら絶対勝てる!!

と力強く鼓舞してくれました。

コーチの言葉を信じ、大会に全力で臨んだ結果、数々の猛者を破り、ついにプロの大会で優勝することができたのです。

 

 

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何度も何度も泥臭く挑戦を続けた結果、遂に得られたオリンピアへの切符

彼の数々の苦労はこの時に初めて報われました。

オリンピアへの出場権を得た後も、彼は自身の弱点を見つけるために、大会に出続け、その度にコーチやマリーナさんと改善策を話し合い、磨きをかけています。

オリンピアまで残り約4か月

彼が残された期間でどれだけ進化できるか楽しみですね。

私は彼が完璧なコンディションで大会に出場できれば、トップ6も射程内だと思います。

過大評価しすぎなように思えますが、むしろ今までが過小評価されすぎていただけだと思っています。

彼のエステティックな体を崩さずに、オールドスクールのような美しい体をオリンピアで見せてほしいです!

 

 

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終わりに

以上がサムソン・ダウダの人生についての簡単なまとめになります。

彼のボディビル人生は彼だけのものでなく、マリーナさんと共に歩んできた道であり、多くの出会いと別れに彩られています。

シャイで奥手な性格を変えてくれたのも、

1つの目標に向かうことの大切さを教えてくれたのも、

諦めない不屈の精神を教えてくれたのも、

周りのサポートの大切さを教えてくれたのもボディビルでした。

“THE NIGERIAN LION”(ナイジェリアのライオン)

これが彼の二つ名です。

百獣の王ライオンのように誇り高く、力強く歩んできた彼の人生は私たちに生きる勇気を与えてくれます。

不遇だ、運が悪い、など言い訳を重ねても何も物事は進展しません。

サムソンが示してくれたように、どんな状況でも諦めず、粘り強い人間を目指しましょう。

 

 

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引用元:

SAMSON DAUDA, IFBB Pro Bodybuilder at BigBodies.com
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