2023年ミスターオリンピア オープンクラスの結果【Mr Olympia 2023】

大会結果

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皆さんお久しぶりです。

今回は先日開催されたMr Olympiaのオープンクラスの結果をお届けしようと思います。

今年は色々な意味で盛り上がった大会になったのではないでしょうか。

今年はメンズカテゴリーの4部門のうち3部門から新チャンピオンが誕生しました。

特に今回紹介するオープンクラスでは賛否両論が巻き起こり、今も尚ほとぼりは冷めることなく、ファンの間では議論が続いています。

長々と前置きを書いても仕方ないので、先に結果を出して、その後に個人的な感想を述べようと思います。

 

オリンピア2023 オープンクラスの結果

 1位 Derek Lunsford(デレク・ランスフォード)  

 2位 Hadi Choopan(ハディ・チョーパン)

 3位 Samson Dauda(サムソン・ダウダ)

 4位 Brandon Curry(ブランドン・カリー)

 5位 Andrew Jacked(アンドリュー・ジャックド)

 6位 Hunter Labrada(ハンター・ラブラダ)

 7位 Michal Krizo Krizanek(マイケル・クリゾー)

 8位 Tonio Burton(トニオ・バートン)

 9位 Regan Grimes(リーガン・グライムス)

10位 Charles Griffen(チャールズ・グリフィン)

11位 Hassan Mostafa(ハサン・ムスタファ)

12位 Andrea Presti(アンドレア・プレスティ)

13位 Theo Leguerrier(テオ・レギュリアー)

14位 Roman Fritz(ローマン・フリッツ)

15位 Justin Shier(ジャスティン・シャイアー)

16位 Phil Clahar(フィル・クレハ)

17位 Ross Flanigan(ロス・フラニガン)

 

 

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以上がオープンクラスの結果になります。

今回は優勝候補の一人でもあったニック・ウォーカーが大会直前に負った怪我が原因で欠場せざるを得なくなったり、元王者のビッグ・ラミーが欠場したりと、全ての選手が出場できたわけではありません。

それでもこれだけの盛り上がりを見せたという事に私は感銘を受けました。

出場したすべての選手、そして大会まで準備をしていながら残念ながら出場できなかった選手たちに感謝したいです。

 

オープンクラスの感想

ここからは結果を受けての個人的な感想になります。

まずは優勝したデレクの体ですが、たった1年間で目を見張るほどの成長を成し遂げており、大変驚きました。

特に驚くべきはバックショットです。

 

 

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元々広かった背中がさらに広がりを増し、レジェンドボディビルダーであるドリアン・イェーツを彷彿とさせるような完璧な背中に進化しました。

そして臀部の深いカットにさらに磨きがかかり、すさまじいドライ感を演出していました。

彼は元々臀部にカットが入りやすい体質のようですが、今回はさらに深さが増しているように見え、バックショットでは他を寄せ付けない輝きを見せていました。

もちろんフロントも強く、昨年よりも腕のセパレーションが改善されていました。

加えて、短期間で爆発的に筋肉を増やしたのにも関わらず、細いウエストはキープされたままなのが本当に素晴らしいです。

デレクに限らず、トップ層は数年前と比べると内臓肥大が目立つ選手が減ってきており、いい流れができつつありますね。

 

そして惜しくも2位になったのが昨年の王者ハディです。

正直なところ、プレジャッジの時点ではハディが優勝すると予想していました。

バックではデレクに劣っていたものの、各筋肉の一つ一つの完成度、そして鬼気迫るコンディションは彼の唯一無二の強みで、プレジャッジではそれらが遺憾なく発揮されていました。

デレクは筋肉の大きさではハディに勝っている部分はありましたが、特にフロントではまだハディほどの高いクオリティを感じませんでした。

昨年以上筋肉量を増え、コンディションも上げてきているように見えたため、私は彼の勝利を確信していました。

私以外にもハディの優勝を予想しているファンが多かったようですが、予想は覆され、デレクの優勝でオリンピアは幕を閉じました。

 

表彰式ではハディはTOP5で並んで写真を撮った後に、まだ式の途中にもかかわらず、ステージからはけていきました。

結果に納得がいかず、悔しさのあまりステージに立つことすらも嫌になったのでしょう。

この行動に対して世界中からバッシングが巻き起こり、ハディのSNSは連日大荒れです。

もちろん彼を擁護するコメントもありますが、批判の声が圧倒的に多いです。

 

「こうあるべき」という論調で話すならば、彼の行動は完全に間違っており、選手として相応しくない対応だったことは間違いありません。

大会に出資してくれているスポンサー、応援しているファン、そして優勝したデレクへの敬意を欠いており、スポーツマンシップから逸脱した行為です。

最後まで式に残り、前年度のチャンピオンとしてデレクの優勝を称え、祝うべきでした。

 

ここまでが「こうあるべき」という話です。

 

ここからはただの私情です。

ハディは2022年に長年の夢だったオリンピアでの優勝を果たし、そこから1年間チャンピオンとして1日も無駄にすることなく2023年のオリンピアに備えてきました。

彼の故郷イランでは英雄として称えられ、巨大な銅像まで建てられました。

SNSでは毎日世界中のファンが応援コメントを残し、彼の優勝を期待していました。

そして、家族との時間を犠牲にしてまでも彼は優勝にこだわり、毎日自分と戦い続けました。

 

その結果の敗北です。

 

想像を絶するような悔しさ、悲しさ、喪失感が彼を襲ったことでしょう。

さらに優勝したデレクが同じ指導者のもとで共に高め合ってきた存在であったこと、そして2位という最後の最後まで結果が分からない立場であったことなど、様々な要因が重なり、輪をかけて彼の敗北感を大きくさせたのだと思います。

それらの背景を考慮した時に、一方的にハディのことを責められないと思ってしまいました。

普通の人間では一生負うことがないような大きな重圧と毎日向き合い、戦ってきた彼は間違いなくチャンピオンの名に相応しい選手です。

最後の最後に間違った行動をとってしまいましたが、彼の心中を考えると仕方のない部分もあるのではないかな、と私は感じました。

 

大会後すぐに彼は謝罪文を出しており、深く反省しています。

この敗北はハディをさらに成長させる大きなカギになる事は間違いありません。

既に来年のオリンピアに向けて彼は凄まじいトレーニングを再開しています。

来年ハディが雪辱を果たすことができるのか、はたまたデレクがさらに成長して2連覇を成し遂げるのか、すでにMr.Olympia 2024のシナリオは始まっています。

 

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